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概要
 パターン翻訳[1]は,人手により作成した,対訳句辞書と対訳文パターン辞書を用いて翻訳を行う.翻訳精度の高い出力文が得られるが,対訳句辞書と対訳文パターン辞書の作成は人手で行うため,開発にコストがかかる.この問題を解決するために江木らは,GIZA++[2]を利用したPatternBased SMT[3]を提案した.対訳句辞書と対訳文パターン辞書を自動的に作成により,開発コストを削減することができた.しかし,対訳文パターンに適合しても,人手評価が低い出力文があった.この問題の原因の一つは,句に基づく対訳文パターンの確率値に,パターン内の単語におけるGIZA++の値を利用していることにある.そこで本研究では,句に基づく対訳文パターンの確率値の計算に,パターン内の変数部の確率を利用して,翻訳精度の向上を試みる.実験として,100文の対比較実験を行い,人手による対比較評価をした.その結果,提案手法が良かった例が12文,従来手法が良かった例が11文,差がなかった例が23文,同一出力が54文という結果になった.実験の結果,提案手法と従来手法は同等の翻訳精度であった.





s122036 2016-03-17