我々が言語によって表現された対象の位置関係を理解しようとするとき、普通 これはそれまでの経験や認識をもとにした知識や情報に基づいて、ある程度具 体的なイメージを描くことによって為されると考えられる。 つまり、言語による位置関係表現の意味解析には、言語表現からそれが表現す る位置関係のイメージを作り出すことが効果的なのではないかと考えられる。 このような観点から本稿では、日本語で表される多様な表現の中でも、 2つの対象の位置関係を表現し、かつ「前・後・左・右・上・下」などの今回 対象とする20種に含まれる語句を用いているものを標本とし、文中に現れる 対象の性質や特徴、語句から得られる情報に注目して、そこに表現される2対 象間の位置関係を解析する手法を提案する。さらに、例文を適用し評価・検討 を行う。
キーワード
方向提示語句、方向領域、距離特性、方向概念、存在特性、形状特性
When we try to understand the positional relation between objects in sentences, we will make a certain image. This image is based on our experiences and knowledge. So, creating an image from the sentence is effective in analysis of the positional relation. In this paper, we propose the technique to analyze the positional relation that is pay attention to objects and words in those sentences. These sentences contain the words of "mae", "ushiro", "hidari", "migi", "ue", "shita" and so on, in Japanese. The technique applies to those sentences, and we evaluate the results.
Keywords
direction show word, direction area, distance characteristic, originally
direction, existance form,
shape characteristic