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平成11年度 修士論文




日英機械翻訳における名詞の訳語選択
































鳥取大学大学院 工学研究科 知能情報工学専攻



M98T2008Y 桐澤 洋

Abstract:

機械翻訳における問題点の一つとして、多義を持つ単語の訳語選択がある。 中でも名詞に関してはいままで有効な手掛かりがなかったため、名詞一般に ついての分析や、名詞自体に訳し分けのための情報を求める研究はあまり 見受けられない。

そこで本稿では、その手掛かりを得るために以下の2点について検討した。 まず、意味属性体系の持つ語義識別能力に着目し、意味属性の名詞の訳し分け に対する有効性を明らかにした。 次に、対訳コーパスを用いた統計を行い、実際の文章における日本語と英語の 対応関係を探った。

検討の結果、意味属性の有効性についての検討では、意味属性を 用いることで多義を持つ名詞499語のうち55%が訳し分け可能、それを含む87%に対して 候補数の絞り込みなどの効果が得られたほか、平均多義数が3.02から1.74に減少、 正解が得られる確率が38.7%から78.6%に向上した。 また、統計による訳語選択法の検討では、対象とした106語のうち、 特に問題となりそうな名詞は14語であった。



 

kirisawa
2000-03-15