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考察

4.1の結果から,ベースラインと比べ,提案手法の翻訳精度の方が良かった. 表4.2では,提案手法において,有効な文型パターン対 が適合して中間言語文が作成され,良い翻訳文が出力されている. しかし,表4.3,表4.4では,入力文に対し不適切な文型パターンが適合 し,翻訳に悪い影響を与えている.また,表4.4と同様に,そのほかの 「差なし」における提案手法の出力も,誤った翻訳がされていた.したがって, 全体的な提案手法の有効性が得られなかった.有効性が得られなかった原因 を5.1節で考察する
また,提案手法における,句レベルパターンのカバー率は,20% (767/3,952)しか得られなかった. 原因として,文型パターン辞書が対応できないような表現が入力文に 含まれていた,もしくは,入力文のすべての要素と対応できる文型パター ンがなかったことが考えられる.また,今回の実験では,日本語文と文型パター ン対の適合に,意味属性制約を使用していた.したがって,必然的にカバー率が 下がってしまったと考える.この問題を改善するために,意味属性制約を使用し ない場合の提案手法の調査を行った.この調査については,6章で述べ る.


Subsections

平成24年3月30日