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次へ: まえがき

自由発話音声における音響的な特徴の検討

村上仁一 - 嵯峨山茂樹

概要:

本論文では、自由発話の特徴について朗読発話と比較して調べた結果を述べる。自 由発話の音声認識は今後の大きな課題であるが、従来の朗読発話の認識と比較する と様々な困難が予想される。そこで視察によるラベリングをして自由発話と朗読発 話の差を調べた。調査に用いたデータは、4名のナレータによる対話音声である。こ の結果を以下に示す。

  1. 文章全体の40%から65%の文に、間投詞が出現する。
  2. 間投詞の出現頻度の50%から75%は、4種類の間投詞で占める。
  3. 文章全体の2%から4%の文に、言い直しが出現する。
  4. 発話速度は、最も差がある話者でも6%しか増加しない。
  5. 融合ラベルの付与率は、約20%も増加する話者がいる。
  6. 連続音素認識の実験の結果、認識精度(Phone Accuracy)は6%から10%しか減少しない。



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Jin'ichi Murakami 平成13年5月7日