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時間副詞による時間関係の詳細化例

すでに述べたように,時間副詞には時間関係を詳細化する役割がある.表 23で求めた時間関係を,表 6で指定した拘束条件を用いて詳細化する方法を説明する. 以下に例を示す.

 \begin{displaymath}\ \ \ \ \ \ \ \underline{明日}運動会がある.
\end{displaymath} (19)

[*]の時間関係は,状態動詞のル形より表 23から
S=R=E
となる.ここで時間副詞「明日」を用いると,表6より,拘束条 件は「S→R」であるから,詳細化された時間関係は次の通りになる.
S→R=E

 \begin{displaymath}\ \ \ \ \ \ \ \underline{昨日から}雨が降っている.
\end{displaymath} (20)

例文20の時間関係は,外的動作動詞のテイル形から
S=R=E(P)
となる.時間副詞「昨日から」は,基準時とのテンスが「以前」,時間区間は 「開始時」となり,拘束条件は表6から「E→R」となる.よっ て,時間関係は,次のように詳細化される.
E(P)→R=S



2002-03-07