ビームの絞り方には、次の2つの方法がある。
尤度の閾値でビームを絞る方法は、計算量が少なくてすむためよく利用されている [40]。しかし、認識を行なう前に予め閾値を決めておかなければならないため、 動作が不安定になることがある。
一定のビーム幅でビームを絞る方法は、フレームごとにソーティングが必要に なる。そのため、計算量が増大する。だたし、始めにフレームごとに最も高い 最大累積尤度()からビーム幅の最大累積尤度 ()を計算し、 次にこの尤度 ()でビームを絞り込むことによって [85]フルソートと比較すると計算量が大幅に削減 できる。
本論文では、histgramソートと呼ばれる方法を採用している。 これは、音声認識において正確なビーム幅を決めなくても、 ある程度幅を持つ でも 問題が少ないという点に着目している。
計算方法を以下に示す。
図2.7にビーム幅4096のときの例を示す。この場合はビーム幅 は4190になっている。
このアルゴリズムは、尤度の閾値で枝刈りする方法と ビーム幅で枝刈りする方法の中間のようなアルゴリズムと言える。