各フレームごとの尤度計算において、累積尤度の低い単語列は正解の単語列に なる可能性が低いため、以後の探索から除外できる可能性が高い。そこで、フ レームごとに最も高い累積尤度から正解の存在をおおよそ保証できる、ある個 数(ビーム幅)のみ計算を続けることにより、計算量およびメモリ量が削 減できる[68]。具体的には、すべてのに対して表 2.1 、10)の式の計算のかわりに、最も高い累積尤度 から、ある個数(ビーム幅)のみを計算する。したがって を記憶するメモリ量は、tree-trellisサーチでは(認 識語彙数単語の状態数)が必要であるのに対し、ビームサーチでは (ビーム幅 )しか必要としないため大幅に削減できる。また、計算量も ビーム幅の計算方法によって異なるが、同様な比率で削減できる。