IBM翻訳モデル

IBM翻訳モデルを以下に示す.これは, 力久ら[8]の抜粋である.統計翻訳の代表的なモデルとして, IBMのBrownらによる仏英翻訳モデルがある.IMB翻訳モデルは, 単語に基づく統計翻訳を想定して作成された, 単語対応の確率モデルである.この翻訳モデルは順に複雑な計算を行うモデル1から5の5つのモデルで構成される.

本章では.原言語であるフランス語文を$ F$, 目的言語である英語文を$ E$として定義する.

IBMモデルでは, フランス語文$ E$, 英語文$ F$の翻訳モデル$ P(F\vert E)$を計算する ために, アライメント$ a$を用いる.以下にIBMモデルの基本式を示す.

$\displaystyle P(F\vert E) = \sum_{a}P(F,a\vert E)$     (2.1)

アライメントとは仏単語と英単語の対応を意味している.IBMモデルのアライメ ントでは, 各仏単語$ f$に対応する英単語$ e$は1つあり, 各英単語$ e$に対 応する仏単語は0からn個ある.また仏単語$ f$において適切な英単語と 対応しない場合, 英語文の先頭に空単語$ e_0$があると仮定し, その仏NMT 参考文献単語 $ f$と空単語$ e_0$を対応づける.



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