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目次
本研究では,デコーダ外で未知語処理を行ったが,デコーダ内で未知語処理を行うことも可能である.本研究において,デコーダ外で未知語処理を行った大きな理由は,他の統計翻訳器への応用を可能にするためである.また,川原らの研究[18]より,デコーダ内で未知語処理を行う方法よりも,デコーダ外で未知語処理を行う方法の方が翻訳精度が高いということも報告されている.表7.20と表7.21にそれぞれの未知語の翻訳精度を示す.また,表7.22と表7.23にそれぞれの文全体の翻訳精度を示す.
表 7.20:
デコーダ外で処理した場合の未知語の翻訳精度(213単語中)
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表 7.21:
デコーダ内で処理した場合の未知語の翻訳精度(約210単語中)
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表 7.22:
デコーダ外の未知語処理における人手評価結果(100文中)
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表 7.23:
デコーダ内の未知語処理における人手評価結果(100文中)
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以上の結果より,デコーダ内で未知語処理を行った場合の未知語の翻訳精度は約30%であるのに対して,デコーダ外で未知語処理を行った場合の未知語の翻訳精度は約50%だった.したがって,今後の未知語処理の研究では,本研究のようにデコーダ外で未知語処理を行う方法を採用した方が良いと考える.
s122019
2018-02-15