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「に」と「へ」の分類について

杉村ら[15]は,日本語能力検定試験一級以上の日本語能力を 身につけている日本語学習者を対象に 助詞(「に・へ」)を選択させるアンケートを行い結果を分析した. 分析の結果,上級・超上級日本語学習者はかなりの程度「に」と「へ」の使い分 けができているが, 日本語母語話者ほどにはその構文パターンの違いや, 意味の違いを習得していないことがわかった. また,「に・へ」の使い分けについては次のように述べている.
 移動や変化の結果を表す傾向がある.(事態の収束)
  「$A$$B$に」構文あるいは「$A$$B$に」構文をとりやすい
 移動や変化の過程を表す傾向がある.(事態の進化)
  「$A$から$B$へ」構文あるいは「$A$$B$へ」構文をとりやすい 



平成25年2月12日