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主語の定義


英語文は,主述関係が明確であることが知られている.英語文には,命令文などを除いて,主語は必ず存在する.一方,多くの日本語文は,述語に対する主語を省略する.主語を省略している日本語文を表4.1に示す.

表: 主語を省略している日本語文の例
文例1 急いで朝食を飲みこんだ。
文例2 腐っている 。
文例3 ついに音をあげた。

文献[18]において,日本語文は主語の定義が曖昧であることを示している.しかし,3.2節で示すように,日英統計翻訳において主語を省略している日本語文の翻訳精度が低い.よって,主語を省略している日本語文に対して主語を補完するために,日本語における主語を明確に定義する必要がある.
そこで本研究では,単文において,名詞の後に助詞``は",``が",``も"がある句を主語と定義する.表4.2の下線は,主語の例である.

表: 主語の例
例1 私は急いで朝食を飲みこんだ。
例2 水が腐っている 。
例3 彼もついに音をあげた。



平成25年2月13日