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目次
統計翻訳の翻訳モデルとして代表的なものに,Brownらが提案したIBMの仏英翻訳
モデル[7]がある.この翻訳モデルは提案者であるBrownらが全員IBMの社
員であったため,IBM翻訳モデルと呼ばれている.この翻訳モデルは順に複雑な
計算を行うモデル1からモデル5の5つのモデルから成る.IBM翻訳モデルではフ
ランス語から英語への翻訳を想定しているため,フランス語文を
,英語文
を
として説明を行う.
IBMモデルでは英語文
とフランス語文
の翻訳モデル
を計算
するために,アライメント
を用いる.以下にIBMモデルの基本的な計算式を
示す.
![$\displaystyle P(F\vert E) = \sum_a P(F, a\vert E)$](img20.png) |
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(3.3) |
アライメントとは仏単語と英単語の対応を意味している.IBMモデルのアライメ
ントでは,各仏単語
に対応する英単語
は1つあり,各英単語
に対応す
る仏単語は0からn個ある.
また仏単語
において適切な英単語と対応しない場合,英語文の先頭に
空単語
があると仮定し,その仏単語
と空単語
を対応づける.
図3.2にアライメントの例を示す.
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平成24年3月23日