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複雑な関数

英語パターンで使用される複雑な関数を表10に示す.

表 10: 英語パターンで使用される複雑な関数
分類 関数 機能説明
様相 $.will$$.would$$.can$ 意志+試行動作,可能
関数 $.not$$.must$$.may$ 否定,義務,許可
  $.should$$.better$ 選択的判断
語形 ^$future$,^$prp$,^$psp$ 未来形,現在完了形
関数 ^$prog$,^$passive$,^$grn$ 過去完了形,進行形
    受身形,動名詞
品詞 $N$(),$V$(),$AJ$() (名詞,動詞,形容詞
変換 $ADV$(),$NP$(),$VP$() 副詞,名詞句,動詞句
関数 $AJP$(),$ADVP$() 形容詞句,副詞句)変換

様相関数は,助動詞や否定表現に使用する.英語パターンで使用される様相関 数は,表10に示す8種類である.例えば関数``$.can$''は,``$V.can$'' のように動詞変数に付属する.助動詞の直後の動詞は原形でなければならない ので,プリミティブな関数に置き換えると``can $V$^$base$''となる.これ は,3.1節の「英語文の構造決定」に相当する.

語形関数は,時制や相の表現に使用する.英語パターンで使用される語形関数 は,表9および表10に示す18種類である. 例えば関数``^$prp$''は, ``$V$^$prp$''のように動詞変数に付属する.現在完了形は助動詞``have'' の直後の動詞は過去分詞形でなければならないので,プリミティ ブな関数に置き換えると``have $V$^$ed$''となる.これは,3.1節の 「英語文の構造決定」に相当する.また,``$V$^$prp$''の場合,時制の制 約がなく活用形の決定はできないため,助動詞``have''は,``have,has,had, $\cdots$''が候補となる.これは,3.2節の「局所翻訳の実行および英語 パターンへの非決定的な代入」に相当する.

品詞変換関数は,``変換後変数(変換前変数)''と記述され,``変換前変数''が 日本語変数を,``変換後変数''が英語変数を意味する.英語パターンに日本語 変数の情報は必要ないため,``変換後変数(変換前変数)''を``変換後変数''に 書き換える.


平成19年3月16日