不正解となった文は40文存在したが,9文が主節,引用節の動詞ともにタ形であ
るにも関わらず,英語の引用節の時間表現が単純過去形となっている.以下に例
を示す.
タ形における評価実験の考察でも述べたが,主節の事象時「言った」において
「脱した」という事象を表しているのではなく,「be out of」を使っ
て脱した状態を表していると思われる.前もって「be out of」という英語動詞の形
がわかれば単純過去形への翻訳は可能であるため,結合価パターンを用いた規則
を導入することで精度の改善が望める.しかし,例文34で
は,得られるパターンは「escape from」であり,「be out of」というパターン
を得ることはできない.