生成された3タイプ、計7種類の規則を10,021件の実験データに適用し、カバー 率、適合率、および正解率を出した。このときの7種類の規則の適用順序は 3.2.2節で述べた通りである。結果は、表4.3に示 すように、最終的に全体の96.0%の実験データに対して係り先が決定され、その 適合率は88.4%であった。規則が適用されなかった名詞句は4.0%であっ た。カバー率と適合率を構造規則が適用される段階ごとに見てみると、カバー率は 個々に適用したときと比較して2、3次元の順に悪くなっているのが分かる。適合 率も同様に比較した場合、カバー率と同様に2、3次元の順に悪くなっているが特 に3次元での落ち込みが大きい。これは1、2次元規則の適用が終わった段階に おいて、判定しにくい名詞句データが3次元の規則適用に送られてくるからであ る。このことより、3次元規則の適用に送られてきた名詞に対しては別方式で係 り受け解析を行うといった、ハイブリッド型解析を行うことも考えられる。
適用頻度 | 累積頻度 | カバー率 | 適合率 | |
1次元規則 | 1,929(19.3%) | 1,929(19.3%) | 19.3% | 91.7% |
2次元規則 | 6,611(65.9%) | 8,540(85.2%) | 81.7% | 90.7% |
3次元規則 | 1,081(10.8%) | 9,621(96.0%) | 73.0% | 68.4% |
例外規則 | 400( 4.0%) | 10,021(100%) | - | - |
計 | 10,021(100%) | - | 96.0% | 88.4% |