表4.4に2次元規則、3次元規則のみを使った解析と本手法と の解析精度の比較を示す。この表の全構造規則とは学習データから得られた構造規 則すべてを指す。この中には1つのみの学習データから得られた構造規 則も含む。一方、度数2以上の構造規則は2つ以上の学習データから得られた構造 受け規則を指す。信頼性の面から1つのみの学習データから得られた構造規 則は使用しない方が妥当と思われる。しかし、3次元規則では全ての構造規則を 使用した方が正解率が良くなるという結果が得られた(カバー率の差がそのまま 正解率に反映されている)。以上のことをふまえて本実験では、2次元規則は 度数2以上の構造規則を適用し、3次元規則は全ての構造規則を適用し解析を行った。 (1次元規則は度数10以上の規則を使用) 結果は、1,2,3次元の構造規則を汎用的な構造規則から適用するとした本手法が単 一次元のみの場合と比べて、カバー率で6〜11%上回った。それにより、最終的 な正解率も6〜7%向上した。このことより1つの学習データより、3タイプ、計7 種類の規則を生成し、汎用的な規則(1次元規則、2次元規則、3次元規則の順) から順に適用することの有効性が示された。
2次元規則 | 3次元規則 | 本手法 | |
カバー率 | 85.8% | 91.0% | 96.0% |
適合率 | 90.9% | 86.7% | 88.4% |
正解率 | 78.0% | 78.9% | 85.1% |