認識実験は、不特定話者認識のtrigramの場合のみ行なった。冗長 語は「あのー」「えーと」「まあ」などを含めて109種類、定義した。ま た 4.3 節および 4.4 節で述べたポーズの処理は行なっている。 その他の実験条件は表 3 と同様である。この実験結果 を表 8 に示す。
実験の結果、冗長語を付けた疑似自由発話の音声では64.4%、自 由発話音声では34.4%の文認識率が得られた。また、冗長語の処理を したほうが、疑似自由発話でも自由発話でも、ポーズの処理のみの 方法より有効であること、および朗読発声の文認識においても従来 の方法と比較して認識率があまり低下しないこと(82.6% 74.8%)を考慮すると、このアルゴリズムは自由発 話の認識において有効であると言える。
発話様式 | +ポーズ処理 | +ポーズ処理+冗長語処理 |
朗読発声 | 82.6% | 74.8% |
疑似自由発話 | 26.7% | 64.4% |
自由発話 | 14.1% | 34.4% |