自由発話では文の定義が曖昧になる。ここでは、発話権が相手から渡されて相手に 返すまでの話者の発話を「文」と定義した。したがって、通常2文と考えられる文 が1文になる。発話の例文を表6.2に示す。この例文において `` 『 』'' で括られた範囲は1文を示している。また``『''の前の番号は、文番号 である。
1 『[あっ、あの]わたくし、 |
武蔵野電機システム開発研究所の小金沢と申します。』 |
2 『[あのー]参加の申込みをしていたんですけれども、 |
[ちょっと]出られなくなりましたので、 |
[あの]キャンセルしたいんですが。』 |
3『はい。[あのー]キャンセルは書面にてっていうふうに |
書いてあるんですけども、 |
どういうふうにしたらよろしいんでしょうか。』 |
4『[ああー]。』 |
5『[あっ]そうですか。』 |
6『[あっ]そうですか。』 |
7『それでですね、 |
[えーと]80パーセント返していただけるのは |
9月30日までというふうに書いてあるんですけども、 |
[あのー]30日までにそれが届けばですか。 |
そ れとも、こちらが出した[その]消印が |
30日でも(かまい)かまわないんでしょうか。』 |
8『[ああ]そうですか。』 |
9『[あっ]そうですか。』 |
10『わかりました。じゃ、登録ナンバーと名前、住所、所属なんかを |
(かき)書いて、書いたものをお送りすればよろしいですね。』 |
11『はい、どうも、ありがとうございました。』 |