next up previous contents
次へ: Backward probability 上へ: HMM(Hidden Markov Model,隠れマルコフモデル) 戻る: Forward-Backward アルゴリズム   目次


Forward probability

時刻$t$の時に $o_1,o_2,...,o_t $という観測系列を出力して、状 態$j$にいる確率を次のように定義する。

\begin{displaymath}
\alpha_t (j) = P(o_1,o_2,...,o_t,s_t = j \mid \lambda)
\end{displaymath} (2.9)

$P(O \mid \lambda)$$\alpha_t (j)$の漸化式を次のように計算 することによって求めることができる。

\fbox
{
\begin{minipage}{10cm}
\par
Forward probability\\
\par
\begin{enumerate...
...= \sum_{i=1} ^N \alpha_T (i)
\end{equation}\end{enumerate}\par
\end{minipage}}

このアルゴリズムでは、直前のフレームにおける確率 $\alpha_{t-1} (i)$ から$\alpha_t (j)$ $1 \leq
j \leq N)$を求めている。

図 2.2 は、 前記の図 2.1 のHMMがラベル系列$aab$を出力する例に適応した例である。 このように出力ラベル系列が対応する時間経過を横軸にして、各状態を縦 に並べて状態遷移を示した図で考えると理解しやすい。 $\alpha_t (j)$はトレリス上の左上(初期状態) から右下(最終状態)に向かって順次求まる。 この方法での計算量はO($N^2T$)である。

また、 $ P(a,a,b \mid \lambda) = \alpha_3 (3) = 0.06552 $ となる。

図 2.2: トレリス上の$\alpha _t(i)$の計算
\begin{figure}\begin{center}
\fbox{\epsfile{file=HMM-Theory/Figure/torerisu.ps,width=100mm}}\end{center}\end{figure}



Jin'ichi Murakami 平成13年1月5日