従来手法の方が優れていた出力

従来手法の方が優れていた出力の例を表5.6に示す. この出力の流れを解析し, 考察する.


表: $ \times $の出力例
入力文 良心 が 彼女 を 苦しめ た 。
参照文 Her conscience stung her .
従来手法 She suffered from a conscience .
提案手法 She suffered from a worried her .


適用された文パターン及び変換に使用された学習文対を表5.7に示す. 従来手法では「良心」を表5.8の変換テーブルにより, 「conscience」という正しい翻訳が成されていた. しかし, 提案手法では, 表5.9の提案手法による未知語出力用変換テーブルを使用して翻訳を行なっている.その結果「worried her」という誤った出力がされている. つまり, 提案手法で追加したテーブルにより精度が低下している.


表: 適用された文パターンと変換に使用された学習文対
学習文対 日本語側 頭痛 が 彼女 を 苦しめ た 。
英語側 She suffered from a headache .
文パターン 日本語側 X1 が 彼女 を 苦しめ た 。
  英語側



表: 従来手法においてX1に適応された変換テーブル
A 頭痛 B headache
C 良心 D  conscience



表: 提案手法においてX1に適応された変換テーブル
A 頭痛 B headache
C 良心 D worried her