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機械翻訳における利点

相対的意味論を機械翻訳に利用することで出力文の文法性が向上すると考えられる.相対的意味論を利用して,変換テーブルを抽出した場合,対訳文中で同じ位置関係にある単語対が変換テーブルとなる.このため,変換テーブルを自動抽出した場合でも,変換テーブル内の単語や句の品詞が揃いやすい.TDSMTは入力文を変換し翻訳する手法である.このような手法では同じ品詞同士で変換した場合,文法構造を変化させないため対訳文の文法構造を維持したまま翻訳を行うことが可能である.逆に,変換テーブル内の品詞が揃っていない場合,文法性が下がる.

また,古瀬らのように経験的知識[6]を利用した場合と比較して,単純な方法で変換テーブルの作成が可能になる.3.4節で説明する変換テーブルの自動作成手法は,単純なパターンマッチングに基づいた手法である.



Hiroto Yasuba 2019-05-08