next up previous contents
Next: 追加実験 Up: 考察 Previous: 再現率の高さごとの傾向と考察   目次


本章の問題点

5.3と表5.9のように提案手法はベースライン手法に比べて高い精度が得られた.しかし,本研究で実験対象として使用した実験データには,類義語が基本形以外で出現するものも扱っている. 基本形以外も扱うことは付属語によっての類義語の使い分けを判断することもできるが,一部の類義語対で実験が成立しない.その例を以下に示す.


23#23

これは動詞類義語対「書き込む」と「書き入れる」の例文である. この2文に出現している類義語部はどちらも基本形ではなく,過去形になっている. 「書き込む」は過去形になる場合「書き込んだ」で語尾に「だ」がつくのに対して,「書き入れる」の過去形は「書き入れた」で語尾が「た」になる. 本実験では本来前後の単語などの素性を用いて使い分けすることを目的としていた.しかし,この類義語対では「た」と「だ」を見るだけで使い分けができてしまうため問題であると言える.



2018-03-09