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翻訳確率最尤の単語選択の効果

本研究では,未知語処理における訳語選択時に,翻訳確率が最尤の単語を選択している.また, 中村らの研究[17]により,自動作成した対訳単語辞書からランダムに100単語抽出して様々な精度調査を行った結果が報告されている.その中でも,全対訳単語の精度と,頻度1単語の精度の調査結果を表7.12と表7.13に示す.


表 7.12: 全対訳単語の精度(ランダム)
\scalebox{1.0}{
\begin{tabular}{\vert c\vert c\vert}
\hline
正しい翻訳 & 誤った翻訳 \\
\hline
17 単語 & 83 単語\\
\hline
\end{tabular} }
表 7.13: 頻度1単語の精度(ランダム)
\scalebox{1.0}{
\begin{tabular}{\vert c\vert c\vert}
\hline
正しい翻訳 & 誤った翻訳 \\
\hline
14 単語 & 86 単語\\
\hline
\end{tabular} }


7.12と表7.13より,ランダムに単語を選択した場合は,翻訳精度が非常に低いことが分かる.一方で,翻訳確率最尤の単語を選択した場合は,表6.2より,全対訳単語の精度が約30%向上していることが分かった.さらに,表7.4より,頻度1単語の精度も約30%向上していることが分かった.



s122019 2018-02-15