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翻訳精度の問題

6章より,提案手法はベースラインよりも優れていることがわかった.Mosesとに対比較評価を行ったところ,提案手法○を6文,提案手法×を3文得た.この3文に対して誤り解析を行った結果,不適切な英語文パターンの選択が原因であることがわかった.以下に表6.6における誤り解析の結果を述べる.

誤った日本語翻訳文が出力された原因として,英語入力文に対する不適切な文パターンの選択が挙げられる.仮に表8.1に示すフレーズ辞書と表8.2に示す文パターンを用いた場合,適切な日本語翻訳文が得られることがわかった.なお,表8.1に示すフレーズと表8.2に示す文パターンは本研究において実際に生成されたが選択されなかったデータである.


表: フレーズの例
英語フレーズ The quarrel years
日本語フレーズ けんか は 何 年 も


表: 文パターンの例
英語入力文 The quarrel lasted for years .
英語文パターン $X$00 lasted for $X$01 .
日本語文パターン その $X$00 $X$01 続い た 。
提案手法 その けんか は 何 年 も 続い た 。

以上から,本実験で生成したフレーズ対と文パターンを用いることで適切な日本語翻訳文の出力が可能であることがわかった.よって,文パターンの選択方法の改善が必要である.具体的には文パターン辞書に用いる閾値の見直しが必要であると考えている.



平成26年3月13日