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分析2:「に・へ」使い分け

素性の取捨に基づく分析により「に・へ」の分析を行った.表6.2に取り除いた素性ごとの正解率を示す. 分析の結果,「に・へ」の分類の際に素性群「述部$V$,体言の文節$N$,共起,係り先N,N以外体言,品詞,直,文脈情報」が有効であるとわかった. 「に・へ」の分類において突出して有用な素性は見つからなかった. 次に,「に・へ」が使われる例文を示す.
分類:に
 「NATO【に】加わる四カ国と加わらない東欧諸国との間に新たなカーテンが下りる」と警告し、「NATO拡大に戦略的・政治的な合理性はなく、ロシアが近隣諸国に侵略的態度を取り始めた場合に拡大すると警告するだけで十分」と反論した。
分類:へ
 さらに同党はここ【へ】きて「ロシアがNATOの将来や欧州における米国の役割について拒否権を持つのは許せない」、「米国は冷戦の勝利者として行動すべきだ」などと強硬姿勢を鮮明にし始めた。


  • 素性の取捨に基づく分析:「に・へ」
  • 表: 素性の取捨に基づく分析:「に・へ」

    取り除いた素性 正解率
    なし 0.9838
    述部$V$ 0.9836
    体言の文節$N$ 0.9834
    共起 0.9786
    係り先 0.9822
    N以外体言 0.9829
    品詞 0.9836
    分類 0.9843
    0.9831
    他助詞 0.9838
    文脈情報 0.9836



    平成25年2月12日