next up previous contents
次へ: 実験の種類 上へ: 提案手法 戻る: 主語補完の例   目次


提案手法の実験手順

提案手法では,まず,主語を省略しているテストデータに対し,8種類の主語を補完する.次に,主語を省略しているテストデータ(以後,原文と呼ぶ)と,主語補完を行った8文に対して,それぞれ統計翻訳を行う.そして,出力文9文から,翻訳モデルの確率と言語モデルの確率を掛け合わせた翻訳確率が最大となる文を選出する.最後に,選出した文を最終的な出力文とする. 出力文9文から翻訳確率が最大となる文を抽出することで,3.4節で示した,主語補完が翻訳に悪影響を与える問題を解決できると考える.図4.3に,提案手法の手順を示す.

手順1
テストデータに対し,表4.17に示す8種類の主語を補完する.


表: 補完する8種類の主語
8種類の主語
私は 彼は 彼女は 私たちは
それは あなたは 彼らは 誰かが


4.3の``原文$ +$ 主語補完を行った8文"は,主語補完の例である.

手順2
主語補完を行う前の原文と,手順1で主語補完を行った8文,合計9文に対して統計翻訳を行う.図4.3の``翻訳結果と翻訳確率"は,原文と主語補完を行った8文,合計9文に対する翻訳結果と翻訳確率の例である.

手順3
手順2で翻訳した9文から,翻訳確率が最大となる文を出力文として選出する.図4.3では,入力文に対して``彼は"を補完した文に対する出力文``He goes to the sea ."の翻訳確率が最大となり,選出されている.

図: 実験の手順
\fbox{
\includegraphics[width=9.5cm]{jikken.eps}
}



平成25年2月13日