next up previous contents
次へ: 情緒名による誤り 上へ: 考察 戻る: 考察   目次

一致の誤り分析

実験の入力文108文を情緒推定する場合, 今回の方式である$S$$A$に分類される情緒原因を持つ用言(結合価パターン)に対し, 対称な情緒属性を追加をした上での判断条件使用時の出力数は,128出力である. 9分類系において,128出力それぞれに対し, 出力と一致する情緒を推定した作成者の人数ごとに, 振り分けた結果を表7.1に示す.


表: 一致した作成者数ごとの出力数
一致した作成者数 出力数 割合
0人 19 15%
1人 13 10%
2人 27 21%
3人 25 20%
4人 24 19%
5人 20 16%
合計 128 100%

一致した正解データの作成者が0人である出力は,19出力であった.

入力文から複数の情緒が出力され, 一方の情緒は一致したが, もう一方の情緒は不一致となり, 作成者が0人である19出力に含まれたものが9出力存在する.

以下に例を示す.

(一方の情緒が一致しなかった例)
      入力文:花子が太郎を拒絶する
      情緒主と関連事物との関係:接近(太郎にとって花子は仲良くしたいもの)

情緒主と関連事物との関係が「接近」であるため,「対人関係・近(太郎,花子)」は真であり, 「不要」は常に真であるので,計算機は《怒り》と《悲しみ》を出力する. 正解の情緒である《悲しみ》,《嫌だ》と比較した結果, 出力した《悲しみ》のみが一致し,《怒り》は不一致となった.

今回は19出力のうち,これら9出力を除く10出力に対して,誤り傾向を分析した. 傾向は以下のようになった.



Subsections

平成25年2月12日