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情緒属性の不足による誤り

情緒属性の不足による誤り例を示す.

(情緒属性の不足による誤り例)
      入力文:太郎が暴徒を目撃する
      情緒主と関連事物との関係:乖離(太郎にとって暴徒は見たくないもの)

情緒主と関連事物との関係が「乖離」であるため,「目標実現・近(太郎,暴徒)」は偽であるので, 計算機は《なし》を出力する(情緒の出力を抑制する). 正解の情緒である《嫌だ》,《悲しみ》,《怒り》,《驚き》と比較した結果, いずれの場合においても,出力した《なし》は,不一致となった.

作成者の人数が最も多い《嫌だ》を正解情緒と設定し,考察を行う. 「暴徒」には,「徒党を組んで乱暴をはたらく者,暴動を起こした者ども」という意味がある. 情緒主が暴徒を自身の邪魔になる,悪影響をもたらす存在であると考えたため,見たくない関係であり, 《嫌だ》を発生させると作成者が考えたと予測される. この関係は,判断条件「目標実現・離」によって扱うことができる. そこで,判断条件「目標実現・離」と情緒名《嫌だ》を含む情緒属性を追加した場合を考える. この場合,「目標実現・離(太郎,暴徒)」は真であるので, 計算機は《嫌だ》を出力する. 正解情緒《嫌だ》と一致するため,正解となる. 以上から,情緒属性の不足による誤りであるとする.



平成25年2月12日