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組合せの問題

「組合せの問題」は,「出力文が用いたフレーズ対は適切であるが,うまく並び 替えを行うことができず,翻訳精度が低下した文」である.提案手法において翻 訳精度が低下した18文中に,単文の翻訳結果で2文,重文複文の翻訳結果で3文あっ た.例を以下に示す.

入力文 どこ か の 図書館 で 数 か月 懸命 に 勉強 する こと が 必要 だ 。
従来手法 I need some months in the library to study hard .
提案手法 Some few months in the library to study hard necessary .

ここで,従来手法の出力文が用いたフレーズ対と提案手法の出力文が用いたフレー ズ対を表[*]に示す.


表: 出力文が用いたフレーズ対(単語区切りフレーズ対の問題)
従来手法が用いたフレーズ対 提案手法が用いたフレーズ対
どこ $ \vert\vert\vert$ I どこ か の $ \vert\vert\vert$ Some
か の $ \vert\vert\vert$ some 図書館 で $ \vert\vert\vert$ in the library
図書館 で $ \vert\vert\vert$ in the library 数 か月 $ \vert\vert\vert$ few months
数 か月 $ \vert\vert\vert$ months 懸命 に 勉強 する $ \vert\vert\vert$ to study hard
懸命 に 勉強 する $ \vert\vert\vert$ to study hard こと が 必要 だ 。 $ \vert\vert\vert$ necessary .
こと が 必要 だ $ \vert\vert\vert$ need  
$ \vert\vert\vert$ .  

従来手法において,フレーズ対``どこ $ \vert\vert\vert$ I''は不適切である.しかし,入力 文には主語がなく,``どこ $ \vert\vert\vert$ I''を用いて主語を作ることで,出力文の翻訳 精度が向上している.

一方で,提案手法では,文節区切りフレーズテーブルのフレーズ対``どこ か の $ \vert\vert\vert$ Some''を用いている.このフレーズ対は適切であるといえるが,他のフレー ズ対でも主語が生成されず,翻訳精度が低下する原因となっている.

このことから,主語のない文に対して,任意主語を付与する必要があると考えて いる.


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平成22年2月17日