入力文 | 山 の 懐 に 小さな 村 が あっ た 。 |
従来手法 | There was a small mountain village of his inside pocket . |
提案手法 | There was a small village bosom of the mountain . |
ここで,従来手法の出力文が用いたフレーズ対と提案手法の出力文が用いたフレー ズ対を表に示す.
従来手法が用いたフレーズ対 | 提案手法が用いたフレーズ対 |
山 mountain | 山 の of the mountain |
の of | 懐 に bosom |
懐 his inside pocket | 小さな 村 a small village |
に 小さな a small | が あっ た There was |
村 village | 。 . |
が あっ た There was | |
。 . |
従来手法において,``山''と``の''は異なるフレーズ対で翻訳されている.その ため,出力文は適切な並び替えを行えず,翻訳精度が低下した.
一方で,提案手法の出力文では,1個のフレーズ対``山 の of the mountain''を用いて翻訳されている.また,従来手法で不適切な訳がされてい た``懐''が,フレーズ対``懐 に bosom''を用いて適切に翻訳されている. さらに,従来手法は7個のフレーズ対を用いて翻訳しているが,提案手法は5個の フレーズ対を用いて翻訳を行っており,並び替えの候補数が少ない.そのため, 従来手法と比較して翻訳精度が向上した.
本手法の目的は,長いフレーズ対を増やすことで,フレーズの並び替えの候補数 を減らし,翻訳精度を向上させることである.「翻訳に用いるフレーズ対の減少」 が翻訳精度が向上した大きな理由の1つであったことから,本研究の目的が達成 できたと考えている.