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カバー率に関して

評価実験において,カバー率が5割前後であった. パターンが文に適合しなければ情緒的傾向を計測できないため, カバー率の向上は今後の課題として特に重要である.

7.1.1節で考察したように, 女性の台詞の多い漫画を元に文末表現パターンを作成したために, 男性の書いたメール文章に対するカバー率が低くなった可能性が高い. これに対して,男性の台詞の多い漫画を元に 文末表現パターンを作成するという対処が考えられる.

また,メール作成の条件として「方言の禁止」を含めなかった. これは,書き手にとって,より自然な言い方の文章が書けるように 配慮したためであるが,結果的にカバー率の低さを招く要因となってしまった. 今後,評価実験を行う際は,方言を禁止した上で メールを作成してもらうのが理想的である. 参考までに,書き手の出身地の分布を図8に示す.

図 8: メールの書き手の出身地の分布



平成21年3月10日