本研究では,パターン照合プログラムを用いる.そこで,プログラム用に結合価 パターンを加工する必要がある.次に実際のパターンの加工例を示す.
照合用のパターンはそれぞれユニークなIDを持つ(例ではID0145-01-1).' 'は 字面表記部分で,この要素が含まれなければパターンには適合しない.[ ]は任 意要素記号で,入力文がその要素を持たなくてもよいことを示している.(|) は要素選択記号で,|で区切られたどの要素が来ても構わない.{ }は順序任 意記号で,この例ならば,「が」と「を」のどちらが先に現れてもよい ということを示している.「」(名詞),「」(モダリティ部分), 「」(接続詞)などは品詞変数を示し,パターン内でそれぞれユニークな 変数番号を持つ.は格要素,は連用節,は連体節,は連体修飾 要素,は連用修飾要素を示す離散記号で,当てはまる要素が記号記述箇所に 入ることを許す.! は文節境界である.また,加工前のの助詞は「が」のみ であるのに対し加工後のパターンのの助詞が「(が|は)」となっている理由 は,7.2,7.3に後述する.
このような加工を情緒属性付き結合価パターン辞書のすべてのパターンに対して 一律に行う.