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関数

関数は,表記上の揺らぎを吸収するために用い,様相関数,語形関数,品詞変換関数がある.

様相関数は,変数に付属した助動詞相当表現(相・態・様相・時制)を指定する. 使用例を以下に示す.

.kako
過去の時制を指定する. 「行った」は「$V1$.kako」に適合する. このとき,「行っ」が$V1$に「た」が.kakoにそれぞれ対応する.
.darou
推量・判断の様相を指定する. 「行くだろう」は「$V1$.darou」に適合する. このとき,「行く」が$V1$に「だろう」が.darouにそれぞれ対応する.
.sase
使役態を指定する. 「食べさせる」は「$V1$.sase」に適合する. このとき,「食べ」が$V1$に「させる」が.saseにそれぞれ対応する.

語形関数は,変数に適合する値の形式を指定するために用いる. 日本語文型パターンでは活用形の指定し,英語文型パターンでは単語の変形を指定する, 使用例を以下に示す.

^rentai
日本語文型パターンにおいて,連体形を指定する. 「走る人」は「$V1$^rentai 人」に適合する. このとき,「走る」は動詞の連体形である.
^meirei
日本語文型パターンにおいて,命令形を指定する. 「走れ」は動詞の命令形なので,「$V1$^meirei」に適合する.
^past
英語文型パターンにおいて,過去形への変形を指定する. $V1$^past と記述がある場合,動詞変数$V1$を過去形に変形する.
^st
英語文型パターンにおいて,最上級への変形を指定する. $AJ1$^st と記述がある場合,形容詞変数$AJ1$を最上級に変形する.

品詞変換関数は,品詞の変換を指定するために用いる. 英語文型パターンでのみ用いられる. 使用例を以下に示す.

N(AJ 1)
形容詞変数$AJ1$に適合した内容を,名詞に変換する.
V(ADV 1)
副詞変数$ADV1$に適合した内容を,動詞に変換する.



平成19年3月1日