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局所翻訳

変数翻訳は,既存の辞書引きプログラムを使用する.辞書引きは,「日本語要素」, 「適合する日本語変数」および「対応する英語変数」の情報を元にする.日本 語変数と英語 変数の種類が違う場合,日本語要素の末尾を変化させて辞書引きを行う.日本 語要素の末尾を変化させて辞書引きを行う例を表15に示す.


表 15: 日本語変数,英語変数の種類が違う辞書引き例
日本語 英語 日本語 末尾 辞書引き
変数 変数 要素 変化後 結果
$ADV$ $N$ うまく うまさ felicity,skill,$\cdots$
$AJ$ $V$ 欲しい 欲しがる desire,want,$\cdots$
$AJV$ $ADV$ 確かだ 確かに admittedly,$\cdots$

なお,日本語変数$GEN$(限定詞)および$REN$(連体詞)の定義は制限がかなり強 く,適合する日本語にはある程度の決まりがある.そこで,日本語変数$GEN$お よび$REN$の翻訳は,それぞれ翻訳テーブルを作成する.具体的には,文型 パターン中で日本語変数が$GEN$および$REN$となる文型パターンにおいて,日本 語原文で$GEN$および$REN$となった日本語要素,英語変数,英 語原文の訳を元に翻訳テーブルを作成する.作成した翻訳テーブルの一部を 表16に示す.

表 16: 作成した$GEN$および$REN$の翻訳テーブルの一部
日本語変数 日本語原文での日本語要素 英語変数 英語原文の訳
$GEN$ あの $ADV$ then
$GEN$ この $AJ$ this
$GEN$ これらの $AJ$ these
$REN$ 次の $AJ$ next
$REN$ わが $N$ our

また,訳語の複数の活用形を候補として得るために,既存の活用形辞書を用いる. 例えば,``go''の活用形は,``go'',``goes'',``went'',$\cdots$が得られ る.

平成19年3月16日