パターンの構造ごとの分類を調べた.その結果を表 5 に示す. また,英語におけるパターンを構造で分類した割合を図 7 に示す.
英語においては重文・非重文(分詞構文,不定詞,単文)を対象とした.そこで,
それぞれのパターン例を以下に示す.原文は付録を参照する.
(例1)重文の場合
N1 V2 in order that N2 V1.
N1 V2 so that N1 V1.
(例2)分詞構文の場合(非重文)
V1(現在分詞) , N1 V2.
Seeing that N1 V1 , N1 V2.
(例3)不定詞の場合(非重文)
N1 V2 in order to V1.
N1 V2 so as to V1.
(例4)単文の場合(非重文)
N1 V2 for the purpose of V1ing.
N1 V2 for the sake of V1ing.
日本語は重文を対象とするため,パターンは全て重文の形となる.これに対応す る英語パターンは,約 6 割が重文表現となるが,残り 4 割が非重文表現となる. 重文のパターン数は,日本語 309 パターンに対し,英語 243 パターンである. そこで,日本語の重文に対し英語も重文のみで対応していれば,日本語パターン の方が多くなる.しかし英語には,非重文表現も含めたため全体として英語パター ンのほうが多くなるという結果を得た.この場合,対応する英語パターンの数が 多いので,一意決定方法が確立すれば,表現方法が多様になるという利点をもつ.
図 7 より,英語パターンの約 4 割が非重文表現である.そこで,日本 語の重文の多くは非重文への書き換えが可能なことも分かる.