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英語では、主語名詞と定動詞の結び付きが「文」の単位であるという明確な形式
的・客観的基準があり、それが他の一部を成すときは「節」となり、不定詞や分
詞による「句」の構造と明確に区別する手立てとなる。しかし日本語では、動詞、
形容詞、存在詞が言い切りの形で終ればそれで文に成り得るという最低の必要条
件はあるが、文と単なる概念を表すだけの動詞についての、形式的基
準は求め難い。よって''文らしさ''を表す「陳述度」の概念が、英語の「節」と
「句」に対応させるために有効であると考えられる。
2000-10-16