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名詞の訳語選択については,IPAL辞書の名詞における「意味的用法」に関する知識分類を使用し
た訳語選択の可能性について机上で検討した研究がある[15].この研究では,意味属性が決
定することにより,IPAL辞書の多義を持つ名詞をどこまで訳し分けできるかを
調査している.その調査によると,名詞は表7のように分類される.各分類の
名詞の出現割合は,「訳語多義なし」56.4%,「一意に絞
り込み可能」24.0%,「場合により可能」3.5%,「絞り込み可能」10.5%,
「不可
能」5.7%となっている.本研究の結果をこの分類に当てはめ,それぞれの正解率
を調査した.その結果を表7に「訳し分け精度」として示す.結果を見ると,
先行研究において意味属
性により訳し分けが「不可能」,「絞り込み可能」までと考察された見出し語
については,他に比べ誤り率が高くなっており,先行研究の考察とほぼ一致する.
表 7:
意味属性による訳し分けの可能性と実測値
分類 |
各分類の訳し分け精度 |
(参考文献13より) |
○ |
△ |
× |
訳語多義なし |
71% |
25% |
4% |
一意に絞り込み可能 |
56% |
32% |
12% |
場合により可能 |
49% |
42% |
9% |
絞り込み可能 |
44% |
40% |
15% |
不可能 |
52% |
32% |
16% |
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平成15年5月19日