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モーラ情報の有効性


34より,全ての実験にお いて,単語のモーラ数と単語のモーラ位置を用いることにより,音素境界位 置および音素継続時間の精度向上が認められた.特に母音と母音の間の境界位 置の精度が向上した.精度が向上した理由として、ピッチ周波数と単語のモ−ラ数および単語の モ−ラ位置の依存関係を使うことで,フォルマントにおけるピッチの影響が分 離し,その結果,音素境界位置の精度は向上したと考えている.

また,音素境界位置の平均値は約3ms以内,音素継続時間の平均値は約4ms以内 に収まった.フレーム周期は5msであることから,平均値の精度は十分なもの と考えている.

ただし,音素境界位置のず れから求めた標準偏差は,男性話者で21.44ms,女性話者で24.19msであった. 人手によって求められる音素境界位置のゆらぎは5ms程度といわれているので, さらに精度を向上させる必要があると考えている.




平成14年2月22日