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複合動詞の翻訳形式を複合動詞の構成要素から決定するために複合動詞の前方
動詞、後方動詞に対してそれぞれを分類する。分類するにあたり翻訳形式がな
るべく一意に決定できる深さまで分類をする。構成要素分類の手順を図
に示す。
構成要素分類の詳細を以下に示す。
(1)後方動詞の分類
後方動詞は機能動詞が多く種類も少ない。そこで、以下の2点で分類する。
- 1.
- 表記で分類 ―「はじめる」、「いく」、「ある」等で分類
- 2.
- 動詞の持つ意味で分類 ―「動作/現象の継続」、「現象/作用/状態の変
化」、「空間的移動」等で分類
(ここで使用する動詞の意味の定義は[2]を参照した。)
分類した結果を木構造で表したものを図に示す。
◎例:「考えてみる」の「みる」の場合は以下のように分類する。
1.表記 ― みる、2.動詞の意味 ― 試みる
木構造上ではこのように分類される。
(2)前方動詞の分類
分類した後方動詞に対して接続する前方動詞を以下の1〜5の順に分類する。
- 1.
- 活用形(形式)―「連用形」または「連用形+て」で分類
- 2.
- 相状態 ―「状態相」または「動作相」で分類
- 3.
- 種類 ―「継続動詞」または「瞬間動詞」で分類
- 4.
- 意志性 ―「意志動詞」または「無意志動詞」で分類
- 5.
- 動詞の持つ意味 ―「行為」、「動作」、「位置/所有権の移動」等で分類
(ここで使用する動詞の意味も後方動詞と同じく[2]を参照した。)
分類した結果を木構造で表したものを図に示す。
◎例:「走っていく」の「いく」の場合は以下のように分類する。
1.活用形 ― 連用+て、2.相状態 ― 動作相、3.種類 ― 継続動詞、
4.意志性 ― 意志動詞、5.動詞の意味 ― 動作
木構造上ではこのように分類される。
MatobaKazuyuki
平成11年4月16日