実験には「外国人の日本語例文問題シリーズ」[11]に収録
されている例文を用いる.そこから形態素解析ツールmajaを用いて抽象名詞「の」
を含む300文を取り出して使用する.実験では10
10のSOMを用い,近傍の
形状は四角形とした.意味属性間の距離はアーク数をそのまま用いる.これに対
して,助詞間距離は経験的に判断し,本研究ではn=2とした.近傍半径の初期
値は5とし,それぞれの近傍半径において一回の学習を行い,半径を一つづつ減
少させていった.さらに,本研究での参照ベクトルは離散的な値を要素と持つた
めに,基本SOMで用いられる学習率は用いないことにする.また,本研究では,
実験結果を効率よく観察するためのインターフェイスを作成した.以下,インター
フェイスについて説明した後,実験結果について述べる.