next up previous
次へ: まとめ 上へ: 考察 戻る: 音量のばらつき

合成できる文節音声の数

改良法では,母音や撥音が連続した場合に連続母音として音声を作成した.こ の結果,作成した合成音声の品質は向上した.しかし,音節素片の種類の数が 増加するため,作成可能な文節数が減少する.母音や撥音が連続した場合に, 連続母音として扱わずに作成する従来法(3.章)で作成できる 4,5,6 モーラの文節数は,382文節だった.これに対し,連続母音として作 成する改良法(6.章)の場合は,323文節へと減少した. 品質向上のために条件を増加すると,作成可能な文節数はさらに減少する.

この問題については,特に後音素環境において似た子音をグループ化し,音素 環境を代替して音節素片の種類数を少なくすることで,解決できると考えてい る.今後音声品質を減少することなく音節素片の数を削減する方法を考慮する 必要があろう.なお,環境などは異なるが,文献[17]において,短い 刺激音声では自然性が劣化していることが報告されている.



平成17年5月30日