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まとめ

本研究では文節発声で発話速度が遅い音声を合成する場合の音節波形接続方式 の有効性を調査した.

音節波形接続方式は,音節・直前の音素・直後の音素音素・文節中のモーラ位 置・文節のモーラ数・文節のアクセント型を一致している音節素片を接続して 合成音声を作成する.この手法で作成した合成音声は,了解度が98.7% でオ ピニオンスコアも3.55が得られ,音節波形接続方式が文節に対しても有効であ ることが分かった.

また,音節波形接続方式の改良方法として, 音節選択に2つの条件を追加した. この改良方法では,了解度は99.3%,オピニオンスコアが3.83 となり音声の 品質が向上したことがわかった.対比較実験でも60.7% の文節が従来法 (3.章)よりも品質の高い音声と判定され,追加した2つの条 件が音節素片の選択に有効であることが分かった.一方,自然音声は了解度が 99.3%,オピニオンスコアは4.75となった.自然性の面では自然音声と合成音 声の間にまだ差がある.

今後は,接続部の違和感を軽減するため様々な制御を導入していくつもりであ る.また,多くの文節を合成可能にするため,接続する音素の条件を緩和する 方法,例えば,後音素環境における子音のグループ化を検討していくことが必 要である.



謝辞

録音音声の収録に対し,株式会社アイアール,アルトの山本修さん,柴田葉子 さんに御世話になりました.またナレータの轟美穂さんに,無理な収録をお願 いしました.最後に,鳥取大学工学部知能情報工学科計算機C講座の方々に聴 覚実験をしてもらいました.これらの方々に感謝いたします.なお,合成した 音声100文節は, http://unicorn.ike.tottori-u.ac.jp/2002/tkato/demo/demo.html において あります.



平成17年5月30日