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ネットワーク文法による文モデルの作成

前節の模擬対話実験で得られた各ユーザ発話文の書き起しを利用し,文モデ ルを作成する.文モデル中の各文は意味表現と対応づけらる.また,カバレッ ジを上げるために,ネットワーク文法の形式で表現した.その作成手順を以下 に示す.

各ユーザ発話文中の商品名に関して発話している部分(商品名句)や数詞句, 不用語などの発話部分を抜き取り,文テンプレートを作成し意味表現と対応づ ける.抜き取った発話部分は別に保存するが,商品名句などは意味表現中の $ARG1,2$に関しての発話パターンとして対応づける.次に,対応した文モデル を生成する意味表現を $M_1=(ACT_1,ARG1_1,ARG2_1)$ とする.$ACT_1$と同一 の$ACT$をもつ意味表現と対応した全ての文テンプレート($N$個あるとする)中 の不用語,商品名句,数詞句等が抜き取とられた位置に,不用語や $ARG1_1,ARG2_1$に関しての発話パターン全てを並列的に挿入し,ネットワー ク文法 $S_i(1\leq i \leq N)$ とする.$M_1$が発生したときの$S_i$の条件付 き生起確率$P(S_i\vert M_1)$も対話データを使って近似的に求める.



Jin'ichi Murakami 平成13年4月17日