本稿では対話におけるユーザの一連の意味表現の生起を,1重マルコフ過程と
してモデル化し,予測モデルとした.このモデルを意味表現bigramと呼ぶ.
すなわち,ある時刻に意味表現
が出現する確率
を,意味表
現bigramによる遷移確率
によって予測する.
この意味表現bigramは前述の対話データから学習する.しかし, をなす
の3つの情報の組み合わせ全てについて,遷移確
率を精度良くを求めるには対話データの量が不足している.そこで2種類の近
似モデルについて検討した.
予測モデルA:(1)式で表され,意味表現中ののみについて着目して近似したモデルある.
予測モデルB:(2)式で表され,,
についての確率を対話データ全体での出現頻度で近似したモデルである.