このような場合, 音節内の先行子音によっては 前音素の影響を受けにくいためこれを無視する, 後音素の調音様式が同じ場合は 受ける影響も似ているので同じ環境として扱う, など, 音節内の先行子音・後音素環境の子音によって 音節部品種類を削減出来ると考えられる.
上記の考察に基づいて, 前後音素環境が完全には合わない部品を意図的に選択して サンプルを作成し,検聴を繰り返しながら, 了解度を落とさない 音節部品種類の削減範囲を検討した.
その結果,以下の削減範囲では単語了解度に 影響を与えなかった. 1.音節内の先行子音が破裂音,摩擦音,鼻音,半母音の場合は 前音素環境を無視する. 2.撥音以外の全音節について, 破裂音,摩擦音の後音素環境は同一視する.