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基本的な合成方法(合成方法A)

我々が提案する合成方法は, 単語の録音音声から音節単位の波形を切りだし, これらを信号処理せず選択・接続することにより 新たな単語音声を合成する方法である[2]. 合成時の音節波形選択に用いるパラメータは 音節,前音素,後音素,当該音節の モーラ位置,単語のモーラ数の情報のみであり, ピッチ周波数や音韻継続長等の分析$\cdot$予測は 行わないことが提案方法の特徴である.

本合成方法の具体的な手順を簡単に述べる.

まず合成対象の単語全てを音節に分割し, 必要な音節部品を調べる. ここで音節部品とは 合成の単位となる音節波形を指し, 音節・前音素・後音素・当該音節の モーラ位置・単語のモーラ数の情報から成る 音節部品ラベルが付与されている. 例えば「ヨコハマシ」の「ハ」の 音節部品ラベルは ${\rm ha(/o/,/m/)_{3,5}}$(5モーラ語の3モーラ目, 前音素が/o/,後音素が/m/のha) のように表記できる.

次に,出現する音節部品ラベル全種類が含まれるような 合成対象単語の部分集合を抽出し,それらの単語を録音する. 録音した音声をラベリングして音節部品を得る.

録音していない単語を合成する場合は, 音節部品ラベルが 合成対象単語を構成する音節と一致するような 音節部品を選択し,接続する.



Jin'ichi Murakami
1999-10-22