各フレームごとの尤度計算において、累積尤度の低い単語列は正解の単語列にな
る可能性が低いため、以後の探索から除外できる可能性が高い。そこで、フレー
ムごとに最も高い累積尤度から正解の存在をおおよそ保証できる、ある個数(ビー
ム幅)のみ計算を続けることにより、計算量およびメモリ量が削減できる
[4]。具体的には、すべての
に対して最も高い累積尤度
から、ある個数(ビーム幅
)のみを計算する。したがって
を記憶するメモリ量は、フルサーチでは
(認識語彙数
単語の状態数)が必要であるのに対し、ビームサーチでは
(ビー
ム幅
)しか必要としないため大幅に削減できる。また、計算量もビーム幅の
計算方法によって異なるが、同様な比率で削減できる。
なお、フルサーチをフレーム同期で計算し、さらにビームサーチと組み合わせ たアルゴリズムは、フレーム同期型のstack decorder[5]と アルゴリズムは同一であると考えている。