音声のラベリング作業において、発話テキストを参照しながら人手 で音素境界を決定していくときに、音素境界が不明瞭な音素区間に 対して付与するラベルのことを、融合ラベルと呼んでいる。
同一話者の4種類の発話様式(単語発声、文節単位の朗読発声、文 単位の朗読発声、自由発話)における融合ラベルの付与率を調査し た。これを図1に示す。この結果をみる と、単語発声や文節単位の朗読発声および文単位の朗読発声には、 融合ラベルの出現頻度に大きな差がないのに対し、自由発話におけ る融合ラベルの出現頻度は、文単位の朗読発声と比較して約4割近 く増加していることがわかる。
なお、朗読音声の文節単位と文単位の発話内容は同一であるが、他 の発声内容とは各々異なっている。