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発話速度からみた自由発話音声

自由発話における発話速度の違いを調べるためにモーラ速度を調べ た。同一話者における4種類の発話様式(単語発声、文節単位の朗 読発声、文単位の朗読発声、自由発話)における発話速度の差を調 査した。これを図2に示す。なお、調査 の際、自由発話では、文中に息つぎなどのために長いポーズ区間が 存在した。これらの区間は、発話速度を計算するときに除去した、 また発話内容は、朗読音声の文節単位と文単位は同一であるが、単 語発声と自由発話の発声内容とは各々異なっている。この結果から わかることを示す。

  1. 発話速度は単語発声・文節単位の朗読発声・文単位の朗読発声 の順に早くなる。

  2. アナウンサ(MTK)は自由発話は文単位の朗読発声より早く発 話されているが、 アナウンサ(FKN)では自由発話は文単位の朗読発 声より遅くなっている。

  3. アナウンサー2名とも自由発話における発話速度は、朗読発声にお ける文発声と大きな差がない。

図 1: 発話様式の違いによる発話速度の変化
\begin{figure}\begin{center}
\fbox{\epsfile{file=figure1.ps,width=70mm}}\end{center}\end{figure}



Jin'ichi Murakami 平成13年10月5日